こんばんは。
心理士の風間です。
”怒っている”というだけで、評価が下がることがあります。
怒りっぽさを指摘されたら、あなたならどうするのでしょうか。
アンガーマネージメント
アルフレッド・アドラー(Alfred Adler、1870-1937)の言葉に”怒りの感情は人と人を引き離す”というのがあります。
怒りっぽさをなんとかしたいときは、もしかすると、人との関係に危機感があるのかもしれません。
そういうときの定番は「アンガーマネージメント」。
アンガーマネージメントは、怒りをコントロールする訓練のようなものです。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会のホームページには
怒らないことを目指すものではなく、違いを受け入れ、人間関係を良くする心理トレーニング。
コントロールを超えて人との関係を築くツールとの記述もあります。
怒りをコントロールすることは、気持ちを抑えることとは違う
残念なことに、アンガーマネージメントが、”怒らないようにする”というシンプルな捉えにとどまることが少なくないように見受けられます。
その捉えをすることの一番の弊害は、怒りをコントロールしようとして、気持ちを抑えつけてしまうこと。
抑えることで、実際、周りからの評価をよくします。
でも、コントロールしているつもりでも、抑えているだけなら、ドッカーンと怒りが爆発するときがくるでしょう。
あるいは、怒りをなかったこととして、奥深くにためて、思わぬ形で出してしまうことになりかねません。
怒らないようにするには、がまんではなく、向き合う
怒りのエネルギーって強いです。根の深いものもあります。
なくそう、ふたをしようとするだけでは限界があるようです。
「たいへんだったね、それは怒るよね」と、自分の怒りを分かってあげることが大切です。これは怒りと向き合うことです。
何に怒っていたのか。怒りはどこからきているのか。ゆっくり自分に問いかけます。
ため過ぎず少しずつ出していけるか
怒りっぽい人って、実は、その人なりにかなり我慢しています。
忍耐力がないから怒りっぽいのではなくて、
限界を超えるくらい忍耐しすぎてるから怒ってしまうのです。
ため過ぎてるから、大きく爆発してしまうのです。
怒ることで、人を傷つけていることに目を向けられないのは大きな問題ですが、
怒るにはそれなりの理由や、そこで怒りにつながる過去があるものです。
ときどき、大きな不安が怒りにつながる人がいます。
過去はどうにもできないですが、ものごとの捉え方の視点を変えることができるかもしれません。
何をしてほしいのか自分の本心に気付き、怒り以外の方法で出すことや
その隠れている苦しさ、つらさを癒していくと根本から変わっていけることが少なくありません。
怒りっぽい人は、本当は助けを必要としている人なのかもしれません。