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心の隙間キリンが通ります

こどものうそに気付いたら

こんばんは。心理士の風間です。

子どものウソに気付いたとき、一番はじめにすること

こどものウソに気付いたら、たいてい、すぐにあばきたくなります。

だからこそ、子どものうそに気付いて一番はじめにすることは、
”何もしない”ことと伝えます。

具体的には、思春期になる前の子どもなら、「そうなの~…」と軽く流します。
(理由は、最後の見出し「ウソはこどもの救助信号」で触れています)

”うそをついた結果を思い知らせる”の効果

”うそをつくと、たいへんなめに合うことを経験させる”という考え方があります。

そして、がっちり謝らせ、もうしないと約束させるのをセットにする。これはよくあるやり方だと思います。

うそをつくと、人に信用されない。ばれて損をする。いろいろめんどうなことになる。ほかの人を巻き込み困らせる。   

これを教える段階で、実際めんどうなことになりますし、うそをつかなくなる場合があります。

また、なにより、教えることは大切です。親の一貫した教えは安定の土台です。

しかし、罰としてたいへんなめに合わせた場合、ウソの抑止効果には疑問が残ります。

子どもがうそをついたときに謝らせるときに気を付けること

謝らせて、「もうしない」と約束させるのは、大切な子どもの幸せを願ってのことです。

ここで気を付けたいのは、謝らせることが、親の納得、親の安心のための行動にすりかわることです。

謝りたい思いが出てきていない段階で、謝らせ、「もうしない」と約束させることは、
服従させることになってしまいます。

こどもに、謝りたいという思いを育てる

では、どうしたらいいのでしょうか。

これは、環境、性格によってさまざまで、マニュアルはないと思います。

技術ではなく、”親の思い”を伝えることです。

たとえば、
・大切なあなたが、人を苦しめることをするのが悲しい。

・こんなにすてきなあなたが、嫌なやつと誤解されるのが残念でしかたがない。

・あなたの幸せがわたしの幸せなのに、損をしているあなたを見ていられない。

こういう親の気持ち、感情を自分の言葉で伝えるのです。

怒りの奥にある、深いところにある本音です。

もちろん、とっさに「どうしてこういうことをするの」と怒ってしまうかもしれません。

それもありだと思います。

そのあと、親の思いを伝えればいいと思います。さっき、あんなに怒っちゃったけど…と。

これは、謝らせる、約束させるのが目的になっている怒りや対応と全く違います。

怒る、怒らないがポイントなのではなく、
こころを、言葉と行動で伝えることがポイントです。

こういう関りをされてきた子は、ほんとうに優しくて、幸せを作り出せる子に育っていけるのです

うそをあばいて、謝らせて、うそをつかなくなった子は、親の愛情が伝わっている子なのかもしれません。

うそをついたとき「謝れ」と怒られ続けた子の心配なところ

ウソに限らず、行動だけを教え込まれてきた子の心配の一つは、
自分の教えられたルールに固執しすぎることです。

子どもにとって、生活のすべてである親の言うルールは絶対です。

絶対的なルールがあると
自分で、何が正しいか、今どうしたらいいかを考える機会が少なくなりがちです。

相手にも自分にも、少しの間違いもゆるせなくなることが少なくありません。

何かあると「悪いのは自分」と思い浮かぶ。
そのような理屈抜きの自己評価の低さに苦しんでいる大人のなかに、

子どものころ、”親の思う完璧”を必死にやっていた経験を語る方が多くいます。

 うそは、子どもからの救助信号

ほとんどの場合、子どもはうそが悪いことだと分かっています。

なのに、なぜ嘘をつくのでしょうか。

何か得をすることがあるのでしょうか。いくつか挙げてみると

  • いつもより、お父さん、お母さんが目を合わせてくれる。
  • いま怒られないですむ。
  • 注目されて、違う自分になれる。
  • 周りのびっくりする反応がおもしろい。
  • 周りをコントロールできちゃう。

ほかにもいろいろありそうです。

冒頭で、あきらかに嘘と分かることでも
たいして注目せず

「ふーんそうなんだ~」と聞き流すように書いたのは、このような得が与えられないようにするためです。

でも、ウソは、こどもからの救助信号のひとつです。得が与えられないままにしておけません。

普段の生活で、頭をなでなでするなど触れ合う機会を増やしてほしいです。

どの服を着るか、どの食器を使うかなど、ちょっとしたことを自分で決める気持ちよさを経験できるようにするとか。

絵本を読み聞かせるとか。

これは、いままで寂しかったからとか
関りが少ないからではありません。

また、関わって伝えていても、親の気持ちが伝わりにくいタイプの子もいます。

どちらにしても、子どもの発達の自然な通り道の中で、いま、関わりが必要なタイミングがきているということです。

こんな、ばれるうそを言うほど、幼いのです。

うそをつく子どもの姿は、理想と違うかもしれません。

そこを、子どもの成長過程としてゆるやかに関わり、大切な存在であることがこどもに伝わっていきますように。

いままで親も含めて信用する大人と出会えなかった子
思春期に入っている子
関わりに工夫がいるタイプの子には、もうひと工夫必要になることがあります。

気が向いたとき、気軽に問合せからコメントをいただけるとうれしいです。モチベーションがグッとあがります。

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