ADHDを治すにはどうしたらいい?

日本海の砂浜です。潮が満ち、引くと砂浜はきれいになります。ADHDの子をそのまま受け止める場所が増えますように。 ADHD
日本海の砂浜

こんばんわ。
心理士の風間です。

ADHDはいつ治る?

ADHDをなんとかしたいと思っている方にとって
きつい言葉ですが、

ADHDは治そうとするものではなく
うまく付き合っていくものです。

治そうとすることは、
そのままではダメと言っているようなものです。

例えると、
「うまくやるためには、話し方や声のトーンをずっと変えるように」と言っているようなものです。
頑張ってももうまくいきません。

そうして、疲れはたまり、
自分を否定するようになります。

心配なのは二次障害

ADHDの特徴は、違う方向から見ると良いところにもなります。

不注意は、おおらかさに。
衝動性は、好奇心の強さ。
多動性は行動力。

この三つは、子どもなら普通にもっている気質ですよね。
それ自体が悪ではありません。

でも、あまりに目立つと
そこをピックアップされてしまいます。

ADHDのAくん場合(架空)

1年生のAくんは、明るくて人気のある元気な男の子。
特別反抗的ではないのですが、
一人、気の合わない子がいて、すぐにもめていました。

Aくんは、ちょっとしたことでも狂ったように怒ります。

先生がゆっくり諭すと落ち着くのですが、
また、もめます。

ひらがなやさんすうは、めんどうで、前にもましてイライラしています。
ふざけて騒ぐこともあります。
そのうち教室から出ていくようになりました。

Aくんからすると、いつも抑えようとしているのに
周りの望むようにできないのです。
そして怒られます。

本来、かしこいのですが、
つい気が散って、皆とペースを合わせることができません。
おもしろがって人の嫌がることをしてしまいます。

そうして、2年生になったころには、ほとんど教室で過ごせなくなっていました。
もう、クラスの人気者ではありません。

ADHDのAくんに起きていたこと

問題になるのは、ただ単に言うことをきかないというのではなく、
勉強を落ち着いて教わることができなかったということです。

じわじわ学力が下がります。
いつも怒られているAくんは、集団内での評価が下がります。
怒られることが増えていきます。
敵対心が育ちます。

これはAくんの性格のせいではないです。
ADHDの子どもが、気持ちを抑えるのはもう限界だと表現した結果です。

不安定になり、どんどん力が発揮できなくなっていきます。…ここが二次障害の部分です。

こうなるころには、本当に悲しそうな表情をすることが多くなります。

もし、おとなしく大人の言う通りにするのが、子どもの教育の目標なら、
ADHDの子は、教育の目標に到達するのは難しいでしょう。

でも。そんな目標かかげているところはないですよね。
それでは、子どもは育たないと分かっていますから。
なのに、現実は従順を求められることが多いです。

そういう、教育のずれ、社会のずれ、世間のずれに付き合わず
子どもに、いいところはいいと伝え
興味の向くことを中心にした関わり方をすることです

それが、「治る」に近い形です。
ADHDが、生活の邪魔にならなくなるからです

これが義務教育でできるのかというと
残念ながら難しいですよね。

ADHDの子が安心できる場所

結局、集団にいられないだけでなく
人と気持ちよくやりとりをすることが難しくなっていきます。

集団生活のはじめに気持ちの行き違いがあると、こうなることがあります。

そうなると、通常の学級で皆と学ぶことはできず、
場合によっては、一時的に特別支援学級に行く場合もあります。

どの場でもいいので、安心な場で
その場を仕切っている人の指示に従い
みんながルールを守ると楽しめることを体感していきます

ADHDの子とどう関わるか

程度によりますが、一度集団がだめになり、抜けると
戻れなくなることが多いです。

やるとしたら、スモールステップで
従うことの楽しさ、良さを
身体で覚えていくのが効果的です。

それは、単なるシールや飴などのごほうびではなく
認められることや自分が満足できること。
充実感につながることがよいです。

指導に向いている人は、
リーダーシップがあり、存在感のある大人です。
おもいっきり可愛がり、思い切り叱ることで
ADHDの子は、何をしたらよいのか分かっていく場合が多いです。

家族の中に
理解者がいますように。

ADHDのその子にとって
居場所となる環境がみつかりますように。

そうなるときに、ADHDは問題ではなくなり
治ったと同じ意味合いになります。

読んでくださりありがとうございました。

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