こんばんは。心理士の風間です。
ところで北海道は、いきなり雪雪雪。
知人が電話で、
「朝、家を出たら1メートル以上、雪が積もっててね…」
と言っていました。
私は正直、「え、ちょっと盛ってる?」と。
でも、あとでニュースを見たら、
一晩で1メートル20センチの積雪があったと知ってびっくり。
疑ってごめんなさい…ほんとでした。
ウソの裏には何がある?
さて、私たちがウソをつくとき、その裏には「守りたいもの」や「困っている気持ち」が隠れていることがあります。
それだけではなく、正直でいようとする意識がうすい、
気付いたら口に出していた、
怒りや反発など意識しないでウソをつくことで表していた、
相手が反応するのが気持ちよくてなど、そのときにより、いろいろ絡み合っていることが少なくありません。
ウソの境界線はある?
ところで、どこまでがウソなのでしょうか。
まじめな心理士としては、「本当ではないこと」や「誠実さを欠くこと」を“ウソ”と感じてしまいます。
でも、この誠実さも人によって基準が違うことから、定義をすることが難しい言葉なのかもしれません。
ADHDの人、ウソじゃないウソもある?
ADHDの人は、そうでない人に比べて、「話そうと思ったわけではないのに、気づいたら口にしていた」ということがよくあるようです。
その言葉の裏に、隠れた自信のなさや、ごまかしがあることもありますが、
何かを守ろうとする意図や困りごと、深い理由が必ずしもあるわけではありません。
つまり、言っていることが事実と違っていても、誠実さはなくなっていない”口だけうそ”があるように思います。
とはいえ、この”口だけうそ” 周りは身がもたないので、やめてほしいですが。
悪気はないのに…いつも、人が離れていく
これは、慰労会の幹事として、会計を担当したAさん(いろいろな人を合わせています)のストーリーです。
慰労会のとき、同じ担当の同僚が、てきぱき動いているのが目につきました。
Aさんは、手伝いを頼まれることもなく、人手は足りてるように見えました。
いなくてもいいだろうと思い、ほかの幹事に言わずに帰りました。
これをどう思うでしょう。
Aさんは「特にやることがないと思ったから帰った」と伝えると、
「それはウソだ、いいわけだ、無責任で不正直な人だ」
と思われ、信頼されなくなりました。
ADHDの人、責めないだけで関係が変わる
ADHDの大人と、どう話し合うといいのでしょうか。
子どもへの対応から考えてみます。
子どもは、ウソつくと、どれくらい周りを巻き込むのか、よく分かっていないことが少なくありません。
でも周囲は、善悪を教えるタイミングだと思い、一方的に叱り続ける場合が少なくありません。
ところが、子どもなりの考えがあると、話をきいてもらえなかったと、孤独感が強くなることがあります。
大人の場合も、子どもへの対応と似ています。
頭は良くても、意外に、どれくらい周りを巻き込むのか、分かっていないことがあります。
善悪を先にはっきりさせたくなりますが、まずは、うそをついたかどうかに焦点をあてないことが大切になります。
ジャッジせず、よく事情をきき、できそうなこと、やれそうなところを一緒に探していくのがおすすめです。
ADHDの人のステキなところ
私の知っているADHDの人は、優しい方が多いです。
人のことも考えています。
頭の回転がよいので、決断が早く、思いついたことを進めていく有能さがあります。
勢いに乗ると、かなり効率よく時間を使います。
また、純粋で、人生を楽しむエネルギーや明るさをもっていることが多いです。
人間的な魅力があります。
たいへんなことがあるということは、その半面のステキなところがあるということです。
状況さえ分かれば、その場に合う行動が増えていきます。
まずはここから「ADHDの人のための4つの小さなステップ」
ADHDの人が力を発揮しやすくなる4つのステップとして
- 自分の言動で何かが起きていることに気づく。
- 相手がいま困っているのは、あなたに関係があることを知る。
- 謝るなど、やってしまったことのフォローを考えておく。
- 悪気がないことを、知ってもらえそうな人をみつける。
簡単ではないかもしれません。
手ごたえを感じるまで、一緒にコツをみつけてくれる人がいると、やりやすいでしょう。
真面目にとらえすぎず、
少しずつ続けていけたらと思います。
ADHDという言葉だけでその人を判断することはできないですし、
ここで話題にしたADHDの人と違うタイプもいます。
また、人を巻き込む困ったうそ、ADHDの人に誠実さを欠いたうそをつかれ、まいってしまう場合もあると思います。
ADHDの人と、それに関わっている人たちの希望が広がりますように願っています。
気軽に問合せをしてみてください。