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心の隙間キリンが通ります

子どもは不登校、でも子どもは何も変わっていない

こんばんは。心理士の風間です。

私には高齢の父がいます。

父に免許返納をすすめたとき、父は「俺から車をとったら何が残るんだ!」と怒鳴っていました。

確かに、何も残らないかもしれない(笑)

返納してもらうのをあきらめたとき、私の中で、不登校の子との関わりとつながりました。

不登校との関わりで陥りやすいこと

「自分が思うよいこと、正しいことなら、少しぐらい強引でもやったほうがいい」
この考えをどう思いますか?

正しいことは、一つとは限らない、そして、その正しさは誰が感じる正しさなのか…

落ち着いて考えれば、これは乱暴なやり方だと気付くのですが。

この”正しさの押し付け”が、不登校との関わりで、でてしまうことがあるのです。

たとえば、登校をしぶる子に
「行きたくなくても、行ったらなんとかなるでしょう。」

「ちょっとくらい嫌だからといって、逃げていると、ずっと成長がないよ。」

このやりとり、どうでしょうか。

学校に行くのはこどもだけれど、親や先生など、関わる人の正しさの基準から話していないでしょうか。

「ちょっとぐらい嫌」というのも、嫌さの程度はこどもの感じる気持ちの部分です。

それが、周囲の基準、捉え方を前提にして話がすすめられていないでしょうか。

そう考えると、一方的な正しさの押し付けになることが少くないと思います。

”そんなことを言われると、何も話せなくなってしまう”と思うなら、

もしかすると、いままで意識せず、よかれと思って、行動や考えを決めつけていたのかもしれません。

年齢や性格、いままでのできごとなどから、一概にはいえませんが、いま、ちょっと立ち止まって振り返る機会かもしれません。

また、しばらく、何も言わないという方法は悪くないと思います。ただし、にこやかな雰囲気で。

こちらが穏やかに何もいわずにいると、こどもが今まで見せなかった態度や言葉がでることが少なくありません。

不登校対応で一番大切にしたいポイント

ポイントは、尊厳を大切にするということ。

そう言うと、たまに、子どもの願いを受け入れることと思う方がいます。

相手の言うことを受け入れ否定しないことと、尊厳を大切にすることには違いがあります。

これを表現するのは、すごく難しいです。誤解を恐れずに言うと、

けんかもするし、なんでもOKは出さないけれど

相手の考えをよく理解しようとして、決めるのは相手に任せる、つまり、信用するということかと。

決めた結果、できなかったこと、失敗したことは、こどもにかえってきます。

その結果を受け止める力がこどもにあることも含めて、信じて任せることなのかと。

こどもの失敗を、親が代わりに悲しまない。こちらの思いで慰めず、一緒に悲しむことも含まれます。

このような、甘やかすのではなく、尊厳を大切にしていると、こちらの変化に子どもは気付くようです。

人格を認められたと理屈抜きに感じるのか、急に態度が落ち着いてくることが少なくありません。

リアクタンス、反発の裏に相手への信頼

ところで、父はその後どうなったのかというと

私は、免許返納は勧めなくなったのに、
「俺の好きなものをとりあげる敵」という観念がすりこまれました。

少しずつ、私は「敵」ではないというメッセージを示しているところです。

人って、自分の言うことをききそうな存在、
自分より物事をよくわかっていないと思う存在に対し、
強制的に何かをさせようとするのかもしれません。

それを察知して相手は反発する…これリアクタンス

”強制的にさせられそうになると、自由を奪われそうで、やりたくなくなる”
という心理現象かもしれません。

また、反発できるのは、表現をあきらめていないからで、あなたへの信頼があるという見かたもできます。

こどもの10年後、20年後を考える

愛情があるからこそ
相手の考えを理解することが後回しになることがあります。

でも、あなたの対応で、不登校になったのではありません。

いままでの関わりは、そのときにできる最善をしてきたはずです。
そのことに自信をもってだいじょうぶです。

こどもが不登校になっても、こどもは何も変わっていません。

優しも明るさも好奇心も、あなたを大好きなことも何も変わっていません。

ただ、いまは、どうしたらいいのか分からなくなっているかもしれません。

ところで、あなたは、こどものどんな未来を望んでいるのでしょうか。

ゆっくり考える気持ちのスペースができますように。

不登校はそれぞれで、ここでの内容は、不登校のほんの一部です。

あてはまらないこともあると思います。

そういうあなたの感想をききたいです。

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