発達障害の診断の前に知っておきたいこと

ここでは、子どもが発達障害の診断を受ける前に、親が知っておきたいことを扱います。

もしかして発達障害? 

Aくん(母親の許可のもと編集)、は元気のいい小学3年生です。家の近くで自転車にのっていて、前から来た人にぶつかりそうになりました。

Aくんのお母さんは近くにいて、見ていてびっくり。

Aくんは、よけようとしないばかりか、謝ろうともしません。

注意すると、Aくんは
「まっすぐ走っていただけだ。見えているから向こうがよければいい」と言い、お母さんの説明に納得しません。

これをきっかけに、ただの”元気な子”とは違う気がしてきました。

本当に発達障害?

もしかして、発達障害? 自閉スペクトラム症? と不安になったとき、ちょっとだけ、立ち止まり、いろいろな可能性を考えてみることをおすすめしたいです。

たとえば、
・思いこみが強いだけ
・耳がきこえにくい
・理解するのに時間がかかるタイプ
・小言を言われ過ぎて、人の話を聞き流す癖がついている
・機嫌が悪い

他にもいろいろなことがあり得ます。

そのうえで、母親の感じるちょっとした違和感、わたしは、けっこう重要視しています。

発達障害の診断はなんのため?

発達障害を疑い、はっきりさせたいと思ったとき、

なんのために、診断を受けたい?
診断はこどもにとってプラスになる
親の不安をへらすことだけが診断の目的になっていない
・診断のデメリットは?

このようなことを自問しておくと、先を見すえる助けになっていきます。

診断をうけたあとが大切

ここで一番気を付けたいのは、親の安心のために受けていると気付いていない場合があることです。

この気持ちは、親のあたりまえの心境ですが、ここに重点がありすぎると、

診断名がついて目的がかなうと、パワーが残らないときがあります。

そこにいたるまでで、相当の覚悟や気持ちの揺れがありますし、

ひと安心して、なんとなく終わりにしてしまうことがあるのです。

発達障害の診断を受けても、子どもの特質は変わるわけではないと分かっていてもです。

いま、その子の周りで何が起きているか、
子どもが何に困っているのか、
子どもは困っていなくて周りが困っているのか、

だれに何をどう伝えて環境を整えていけるか、

ここからステージがひとつ上がるので、なんとかエネルギーを温存できたらと思います。

困りが目立たないタイプには特に注意をむけて

もうひとつ、気を付けたいのは、
ちょっとした違和感はあるけれども、トラブルが少ない場合です。

また、このタイプで、周りを困らせず、こども自身も困っている自覚がなく、診断にいたらない子が少なからずいます。

子どもは、意識せずためこんでいるかもしれません

どうせ分かってくれないとあきらめていることもあります

なにより、自分の微妙なやりずらさに気付いていない場合があります。

そうすると、問題は見えないところでくすぶってしまいます。

早めにていねいな関わりをしないと、数年してからじわじわ問題出て、尾を引くことがあります。

大人になったAくん

Aくんは、その後、診断をうけました。

小学校の高学年になると、過激な行動は、なりをひそめました。

いろいろなことがありましたが、大人になった今は、常識的なことを身に着けました。

もともとのドライな考え方は残っています。それは割り切りの良い考え方として、好意的に受け止められています。

考え方を根こそぎ変えるのではなく、違う考え方をプラスする関わりが実を結んでいます。

障害のあるなしに関わらず、子どもと楽しむ

発達障害は、”できそうでできないところ” ”分かっていそうで分かっていないところ”と付き合っていく印象があります。

長いおつきあいで、周りの人は、ぐったりくるかもしれません。

でも、子どもらしさ、やさしさはピカイチと感じています。

診断は、いまの状態を受け入れることを助けてくれるものになります。

でも、診断がすべてではないと私は考えます。

診断名がある、ないに関わらず、こどもの感じ方を理解することは、

生活のどこをサポートすると、より生きやすくなるのかに気付かせてくれます。

特に、ネガティブな記憶が残りやすい発達障害の子にとって、根っこに生活の中の笑いや楽しさがあるのは、生きる力になることが少なくありません。

まずは、こどもと過ごす時間を楽しめますように。

そして、親ご自身が、あなたの味方、あなたの理解者との気楽な時間を過ごせますように。

意見、感想など、問合せから大歓迎です。

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