こんばんは。
心理士の風間です。
ASDは、治すことを期待するものではなく、
自分の特徴を知り、うまく付き合うことで、生活の改善を目指していきます。
ASDの支援で目指すところ
うまく付き合うとは、ASDをないものにしようとするのではなく、
「こういうところがある」と
自分の性質を理解していくことから始まります。
非障害自閉スペクトラム(ASWD)という言葉を
本田秀夫氏が述べています(2012年)
これは、ASDの特性を持っていても、社会に適応していけるなら
障がいにはならないということです。
目指すのはこれです。
ASDのある人が生きる中で身についたこと
ASDの特性は「よい、悪い」ではないです。
明るい性格が 「良い・悪い」
肌の色が濃いのが 「良い・悪い」
ではなく、好みであるのと似ているとわたしは思います。
でも、現実に受け入れられるために
言うこと、やることが反感を買わないようにしているようです。
「いつも心のアンテナを張って
周りにうまく合わせようと演技している」と話すASDの人は多くいます。
意識はしていないけれど、なんとかうまくやるために身に着いたそうです。
それは、ありのままの自分で過ごし
うまくいかなかった経験がたくさんあるということです。
これは、能力が高いASDのある人の場合です。
それがうまくいかないと、体調が悪くなるとか
外に出られなくなるなど
状況、環境によってさまざまです。
どちらにしても、
自分のやり方、考え方を否定することで適応してきている方が多いです。
これは、無理がたまっていきます。
カウンセリングに意義をもたせる
ASDに限ったことではありませんが、
外に出る目的のひとつを「カウンセリングを受ける」とします。
外に出ていく足がかりとして使うということです。
ですが、無駄なことをしない方が多いので、
カウンセリングを意義あるものと感じるようにする工夫が必要です。
たとえば、カウンセリングで、趣味や興味についてレクチャーするとか
セラピストに絵を見せることになっているとか
その人が納得するなにかです。
カウンセリングを楽しむ経験をする場とする
もうひとつ大事なことは、演技をしないで人と関わる経験をすることです。
家族以外と素で話して、安心でき、楽しいと感じる経験をしていきます。
これを続けながら
ASWDを目指していきます。
相性はありますが、
ASDの方は、表面だけの関心はすぐに見抜く方が多いです。
裏表がなく、純粋なタイプと相性が合う場合が多いです。
ASDのある方が、やりたいことがみつかるまで、エネルギーが保てるように願っています。
読んでいただきありがとうございました。